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先日、仲間と身長が高い設計者と低い設計者ではスケール感の違いが建築に現れるという興味深い話となりました。設計者としてはクライアントの身体感覚や自身の感覚に敏感になる必要があると再認識いたしました。

スケール感について学んだ記憶といえば、学生時代参加した建築ツアーで訪問したアメリカ、イリノイ州オークランドにあるフランク・ロイド・ライトの自邸とスタジオです。広く開かれた玄関からリビング、スタディールームと雁行しながら空間が連続的につながっていくのですが、リビングの一角に開放的なリビングルームとは対照的に誘い込むような暖炉コーナー、ライトの特徴でもある『アルコーブ』があり落ち着く場所となっていました。おおらかな地を這うような有機的な建築の中に、親密性を持たせる、空間のコントラストに気を配った手法は他の部屋にも見受けられ、深く感銘を受け印象に残っています。またフランク・ロイドライトは身長もあまり高くなかったと聞いています。

見学した時に購入したパンフレット

パンフレットより引用 暖炉コーナー

天井の高さが高ければ気持ちが良いという訳でもなく、過ごす場所によって天井が高くて開放的な場所、天井が低くて落ち着く場所、高さだけではなく身体感覚に寄り添った心地よい場所があると、家の中にストーリーが生まれ、日常の暮らしに楽しい変化が起こると考えています。また環境や緑との関係性は大切にしていきたいと思います。

スキップフロアのある家『かべうらのいえ』スケッチ

住宅って様々な可能性があり本当に面白いと思います。
なんだか独り言のようになってしまいましたが、クライアントの笑顔を想像しながら今日もプランを考えています。

まだまだ気を緩めてはいけない状況が続きますが、1日も早く穏やかな日常が戻りますように。

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