MEANDERING HOUSE
Suginami-ku TOKYO

ご両親の家の庭先に建てる
母屋との関係性を大切にする家

杉並区の閑静な住宅地に、施主の実家があります。その庭先に娘夫婦(施主)のための住宅を建てるというのが今回の計画です。 敷地全体で290㎡と十分な広さがありますが、もともと一つの住宅のための敷地なので庭先のスペースは30坪程度でした。 その母屋(実家)の前庭を、新しい住宅で埋めつくしてしまうと、全体としては違和感が出ます。母屋の生活環境に大きな変化が でないよう、娘夫婦のための計画住宅は南側に寄せて、母屋になるべく庭を残す配置計画としました。 そのため、計画住宅の環境は、採光等の条件が厳しい都市型の環境となりました。そのような条件下で、いかに光を取り入れるか、母屋ために決定された形状をどのように内部に活かすか、また母屋とどのように関係づけるかを考慮しながら設計を進めました。 両世帯の意見を取り入れながら、検討した結果、境界となる北側外壁には、22.5cmのスリット開口部を3カ所と小窓のみを設置し、やや閉鎖的なものとしました。しかし動線的には、お互いが楽に行き来ができるよう計画しました。結果的に両家にとって適切な関係を保ちつつ、両家とも良好な環境をつくることができたと思っています。


土間から母屋につながる扉

一部RC造の浴室

DATA
所在地:東京都杉並区
主要用途:住宅
家族構成:夫婦
構造:木造在来軸組工法
規模:地上2階(一部RC造)
延床面積:108.26 ㎡(32.8坪)
竣工年:2008年
施工:渡邊技建株式会社
撮影:永石秀彦写真事務所
タステンアトリエ にて担当